=米粉について=
現在、パンに使用できる米粉が多く出回るようになってきました。米粉の製粉の仕方によってでんぷん損傷率が左右され、それによってパンに使用できるかどうかが決まってくることがわかってききたからだと思います。
リト史織さんが生米から米粉パンを焼いています(パン教室、パン屋店舗営業、書籍あり)。生米を浸水させ柔らかくしたものをミキサーで粉砕して生地を作る、つまり湿式方式の製粉と同じです。粉砕するときの熱によって米のでんぷんが損傷して、吸水率が変わってしまいパン用に使えるかどうか左右されるということなんです。(でんぷん損傷率はパン用米粉として利用できるかどうかのポイントの1つです)
当店では、熊本製粉のミズホチカラを使用していますが、パンの種類によってこばたけ農園の米粉や共立製粉の米粉を使うこともあります。また、米粉パンが出始めたころから使われているリファリーヌという米粉を使っていたこともありました。
=糖類について=
上白糖を使わず、てんさい糖(北海道で栽培されるてん菜「別名、サトウダイコン、ビーツ」から作られます。体を温める効果や天然のオリゴ糖が含まれる、GI値が低い)やきび砂糖(沖縄や奄美で栽培されるさとうきびのミネラル分を多く残した状態で精製を終えたもの。ラム酒の原料)を主に使用しています。上白糖に比べ低GIなため急激な血糖値上昇を招かないといわれています。
また、焼き菓子や冷菓に使う液糖として、メープルシロップ(サトウカエデやイタヤカエデの樹液を煮詰めて濃縮したもの。ミネラルやポリフェノールが多く含まれる)やアガベシロップ(リュウゼツランの樹液を煮詰めて濃縮したもの、低GIで甘さが強い。摂り過ぎは肝臓に負担となる。アルコール発酵させたものはテキーラの原料ともなっている)てんさい糖シロップなどを使っています。
はちみつを使ったこともありましたが、はちみつや黒砂糖にはボツリヌス菌の芽胞が含まれることがあり、乳幼児が摂取することは危険なため使用しないことにしました。(卵や乳製品にアレルギー症状がある乳幼児も多いため)
体に優しい、健康食品といわれている食べ物でも、食べ過ぎてはかえって害になることもあります。やはり、バランスよく適量を召しあがる食習慣を身に着けたいものですね。食べ過ぎてしまったときは、一日二日のうちに栄養バランスの帳尻合わせをしたり、運動量をアップしてカロリー調整をしたりしましょう。
次回は、油についてお話します。
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